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SMネット掲載コラム 汐留えむ子の『今宵、汐留の風に吹かれながら…』

■SMネット掲載コラム 汐留えむ子の『今宵、汐留の風に吹かれながら…』

Vol.7
08/02/19 更新

【愛情表現のカタチ】

夜遅くの駅の改札口付近。別れを惜しむ男女が寄り添い、顔を近づけ小声で語り合っている。その横を一刻も早く家路に急ぐ人たちが「こんな場所でよくやるよな」と言わんばかりに足早に通り過ぎていく――。たまに見かける光景。

愛に溺れている恋人達って、恋の体感温度が高めよね。周りの冷たーい視線も空気も麻痺して感じ取れなくなる。カップルと、周囲とでは温度差に違いがあるのよね。「よくもまぁ、こんなところで」とあきれられても、当の本人たちは気づいていないんだから、恋愛真っ最中のパワーってすごい。

目の前でカップルにイチャイチャされると、困ってしまうわよね。直視できないし、目のやり場もないしね。ラブラブなのは十分、伝わってくるんだけど。どうしてカップルに共感してあげられないんだろうなぁ。「離れてしまう淋しさ、分かるよ。うんうん。」とは思えないんだもの。

それってこっちが淋しい人間だから?うーん、それもある(笑)。でもそれだけじゃないはず。常日頃から愛情を人前で表現することにも、不慣れだからなのでは?

ロマンチックなシチュエーションで、ごく自然に寄り添い、惹かれあう外国人カップルを見つけた時のこと。本能が求めるまま、成り行きに任せ、すうっと近づくふたりの絶妙な距離感と、醸し出す雰囲気。

実にいい雰囲気だったの。そしてエロい!目の前でキスされても全然嫌味じゃない。こっちまで幸せのオーラが伝わってくる感じがしたわ。言葉だって、立ち振る舞いだって、気持ちを上手に表現できる人がいるのね。嬉しいも、哀しいも、好きも、嫌いも、素直に自分を表せる人がいる。

そんなほほえましい光景なら、わざとらしくない。これは表現の豊かさの違いなのかな。頭で計算しない、マニュアル通りでない、本能が出す“表現”。街中、歩いている人が考えてること、顔を見たって全然分からないポーカーフェイスな日本人も上手になれたらいいのにな。あなたの“愛情表現”のカタチはいかがですか。

『SMネット12月号』(サニー出版) 2007年10月23日発売掲載

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